群青色の空
「あ、斎藤さんじゃん」
上履きの中に画鋲が入っていないか確認をしていると、リサが来た。
こんなに早く来るなんて、何があったのだろうか。
顔の筋肉がコーラで溶かされたみたいに崩壊している。
「陽介喜んでたよー、あんたから離れられて。
あんた付きまとってたんだってね、キモいからやめた方がいいよ。あ、もう言われて止めたか。あははははっ!
あたしの彼氏だから、邪魔しないでねー。
もうあんたのこと相手にする余裕ないから」
言うだけ言ったら歌を歌いながら階段を登っていった。
あんな顔になるくらいなら、恋愛なんてしない方がいい。
わたしはあんなふうにならずに済んだんだ。
安心しているはずなのに、心臓の辺りが痛い。
教室に入ると急に前に吹っ飛んだ。
鞄が当たったのか、机と椅子がぶつかる音がした。
動けずにいると顔に土を被せられた。
「……っ!?」
「おはよー、斎藤さん。ざまあみろ」
ふくらはぎをぐりぐり踏んづけてくる。
ゴムが皮膚に擦れて痛い。