寡黙なダディの秘めない愛情
「蓮はね。何度も美咲を失いそうになったことがあるんだ」
美咲の母の切迫早産、美咲のアメリカ留学、育己を妊娠中に悪意のある罠により美咲が怪我をして切迫早産で入院したことなど、ジムは育己の知らない話を色々と聞かせてくれた。
「それにね。機械操作で天才的な才能を有する美咲は世界的にもその能力を狙われているんだよ」
ジムによると、八雲メディカルの名が世界に知れ渡るようになってからというもの、城之内美咲の名も世界に知られるようになった。
故に、アジアのとある組織から、美咲は何度か誘拐されそうになったことがあるらしいのだ。
「美咲には内緒だけど、会社は美咲にボディーガードをつけているんだ。蓮が神経質になるのもわかってやってくれないかな」
ジムの言葉に、想像以上に美咲を取り囲む環境はシビアなのだと理解することができた。
「 まあ、そんなことがなくても、蓮の美咲愛はぶれないけどね。ほら見てごらん」
ジムに促されて、前方を見ると、大きなクリスマスツリーの前で微笑む美咲と蓮がいた。
ホイットニーと夏美、ミサは隣のアクセサリーショップに夢中だ。
蓮は美咲を抱き寄せると長い長いキスをした。
恥ずかしがりもせず素直にそれを受け止める美咲。
「わー、映画のワンシーンみたい」
「かっこ可愛いね」
そんな女子高校生の言葉が育己の耳に届く。
ついさっきまでの育己なら、恥ずかしくて蓮を睨んでそばを離れようとしたに違いない。
だが、今ならわかる。
心から愛する存在を何度も失いそうになって、不安な気持ち。
絶対に守りたいと思う本能からの思い。
そんな両親から生まれた自分を誇らしいと育己は思った。
「いっくん?どうしたの?」
いつの間にか隣に来ていたミサと夏美を見つめる育己。
「いや、僕は幸せだなって思ってさ」
首を傾げるミサと夏美はまだ8歳。
この大切な存在を、母を、みんなを・・・。
父のように守れる大きな人間になりたい。
゛お世話になっている人゛
育己の冬休みの国語の課題のタイトル・・・。
それは
゛僕の父さん゛
に決定した。
fin
美咲の母の切迫早産、美咲のアメリカ留学、育己を妊娠中に悪意のある罠により美咲が怪我をして切迫早産で入院したことなど、ジムは育己の知らない話を色々と聞かせてくれた。
「それにね。機械操作で天才的な才能を有する美咲は世界的にもその能力を狙われているんだよ」
ジムによると、八雲メディカルの名が世界に知れ渡るようになってからというもの、城之内美咲の名も世界に知られるようになった。
故に、アジアのとある組織から、美咲は何度か誘拐されそうになったことがあるらしいのだ。
「美咲には内緒だけど、会社は美咲にボディーガードをつけているんだ。蓮が神経質になるのもわかってやってくれないかな」
ジムの言葉に、想像以上に美咲を取り囲む環境はシビアなのだと理解することができた。
「 まあ、そんなことがなくても、蓮の美咲愛はぶれないけどね。ほら見てごらん」
ジムに促されて、前方を見ると、大きなクリスマスツリーの前で微笑む美咲と蓮がいた。
ホイットニーと夏美、ミサは隣のアクセサリーショップに夢中だ。
蓮は美咲を抱き寄せると長い長いキスをした。
恥ずかしがりもせず素直にそれを受け止める美咲。
「わー、映画のワンシーンみたい」
「かっこ可愛いね」
そんな女子高校生の言葉が育己の耳に届く。
ついさっきまでの育己なら、恥ずかしくて蓮を睨んでそばを離れようとしたに違いない。
だが、今ならわかる。
心から愛する存在を何度も失いそうになって、不安な気持ち。
絶対に守りたいと思う本能からの思い。
そんな両親から生まれた自分を誇らしいと育己は思った。
「いっくん?どうしたの?」
いつの間にか隣に来ていたミサと夏美を見つめる育己。
「いや、僕は幸せだなって思ってさ」
首を傾げるミサと夏美はまだ8歳。
この大切な存在を、母を、みんなを・・・。
父のように守れる大きな人間になりたい。
゛お世話になっている人゛
育己の冬休みの国語の課題のタイトル・・・。
それは
゛僕の父さん゛
に決定した。
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