始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
『今日は、こうやってお話しさせて頂く機会を与えて下さり、本当にありがとうございます。私は、月城悠人と申します』


名刺を差し出す悠人。


『本当にイケメンね~月城さんのことは、よく存じ上げていますよ。美容師の間では、あなたはちょっとした伝説ですから。若くして人気のトップスタイリストとして活躍しながら、お店も何店舗もお持ちで。しかも、あの、月城グループの御曹司ですもんね』


『それは言い過ぎです。私など、この温かいお店を経営されている浅田さんには、まだまだ及びません』


『あらまあ、月城さん、お上手ね。でも、こんなイケメンにそんなこと言われたら、やっぱり嬉しいわね。穂乃果ちゃん、良かったじゃないの、これからは、月城さんにしっかり指導してもらいなさい』


『え?オーナー…どうして?』


私は、まだお店を変わること、何も言ってなかったのに…


オーナーには、全部わかってるの?
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