極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい

「今日の叶ちゃんは素敵だからプレゼントするよ」
「え？そんな！自分で買います！」
「いいからいいから。人の好意は素直に受け取るものだよ」
有無も言わせない笑顔で言い切られて困ってしまった。助けを請うように茉子ちゃんを見ると不機嫌そうに口を尖らせていた。
「いいんじゃない？大和さんが買ってくれるって言うんだから貰っときなよ」
ぶっきらぼうに言われてますます困ってしまった。
「なんだい、茉子ちゃん妬いてるのか？」
「む、そんなんじゃありません！」
不機嫌にそっぽを向く茉子ちゃんに気を悪くすることもなく「じゃあ、特別に茉子ちゃんにも買ってあげるよ」とにっこり。
そして大和さんは並んでるかんざしをじっくり見て一本取ると茉子ちゃんの髪に挿してあげた。
「うん、似合ってる」
大和さんに優しげに見つめられて茉子ちゃんは頬を染めて目を泳がせていた。
「いやあ、両手に花とはこのことだね」
私と茉子ちゃんの肩を持ち満足そうに大和さんが言うと、ぶふっ!っと噴き出した茉子ちゃんは機嫌が戻ったようで「もう！大和さんったら親父くさい！」と笑った。
楽しげな雰囲気になって結局かんざしは大和さんが買ってくれることになり茉子ちゃんと二人でお礼を言った。