極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい
綺麗な包装紙に包まれ赤いリボンが掛けられたその箱はまるでプレゼントのようで、もしや誕生日プレゼント?とドキドキと胸を高鳴らせた。
流星さんの事だ、私の誕生日を忘れることなくこれを用意してくれてたのだろう。だけどいろいろあって昨日は渡せなかったのをこの中に忍ばせてくれたのだと思う。
本当は、貰う資格など無いと思うけど、せっかく流星さんが用意してくれたプレゼントだと、自分に言い聞かせてリボンを解き包装紙を開けた。中から立派な桐の箱が出てきて、表には花玉真珠と書かれていて目を瞠る。
花玉真珠と言えば、真珠の中でも最高級品ではないか。こんな高級品をいち家政婦にプレゼントするものだろうか?いや、普通しないよね?
流星さんの金銭感覚はどうなっているの?と生意気にも疑いながら蓋を開けると、ため息が出るほど美しい真珠のネックレスとイヤリングが納まっていた。
去年のバックも高級すぎて目を丸くしたけどそれを上回る至高の逸品だ。
「これって、貰ってもいいものだろうか…」
箱を持ったまま暫し固まる。

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