極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい
「へえ、あの甘い物嫌いなリュウ兄は和菓子だけは今でも食べるんだね。やっぱり斗真さんが作ったのは特別?」
「甘い物嫌い…?」
「っと、あああ〜!風雅それはっ…!」
「そうさ?家族の中でリュウ兄だけ甘い物が嫌いなんだ。斗真さんの和菓子だけは食べれるみたいだけど、叶知らなかったの?」
斗真さんが遮るのを無視して風雅さんは不思議そうに言った。その言葉に私は驚き過ぎて血の気が引く。
「違う違う、叶ちゃん、流星はほんとに俺の和菓子は好きなんだ、ちゃんと食べれるように俺が鍛えてやったから…」
「でも…甘い物は嫌いなんですよね…」
「か、叶ちゃん、そんな顔しないで…」
今まで流星さんは甘い物が好きだと思い込んでた私は幾度となく流星さんにお菓子を出した。斗真さんの和菓子以外も沢山あるのに、それを文句も言わず流星さんは食べていた。本当は嫌いなのを無理して食べてたと思うと申し訳なくて泣きそうになる。
困り果てたような斗真さんにぎこちない笑みしか返せなかった。
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