【短】チョコプリンセス〜甘い甘い誘惑に勝てはしない〜
2月6日…。
あの会話から、なんとなく恥ずかしくて楽斗と話していると、自然と早口になったり顔が赤くなったり、挙動不審な私。
でも、それに動じることなく、いつものように…いや、ほんの少し?…距離を詰めて接して来る楽斗。
私は今日も、数ある告白をサササっと片付けて、帰り道に山盛りチョコレートの材料を買い込んで帰路についた。
何回やっても本通りにはいかないチョコレート。
気持ちを込めれば込めるほど、あの王子様には渡せないような代物になっていく…。
「それもこれも、楽斗が変な行動するからだよ…」
半ば八つ当たりを口走って、ボールでチョコレートをテンパリングした。
用語と出来ない手法だけは増えていく。
何回やっても上手くいかない私のいびつなチョコレート。
それを見て、なんだかひどく情けなくって、手作りしようとなんてなんで考えたんだろうってなって……ぱきん、と口唇でマンディアンを割ると、味だけは楽斗の瞳の色と同じミルクチョコレートなハート型の形を、口の中に放り込んだ。