【短】チョコプリンセス〜甘い甘い誘惑に勝てはしない〜
2月10日…。
バレンタインデーまで、あと4日。
学園内は非常にピンクなカラーに埋もれている。
本命にフラレた時用のバラ撒きチョコレートを作る!と、「数打ちゃ当たる」作戦に出ている子や、本当に楽斗一途なピュアな子たち。
誰彼かまわず、チョコレートの数を競いたい男子に、とりあえず私からの手作りチョコレートに一理の望みを掛けてくれている、男子。
私はそんなザワザワした環境下でも、今まで通りというか、抱き締められてから何かとスキンシップの多くなった楽斗の行動に振り回されていた。
今だって…。
「愛咲ちゃん、火傷したの?日に日に指にバンソウコウか増えてる」
と、さり気なく手を握られている始末。
「……楽斗のキャラ崩壊…。楽斗のご乱心…」
そう小さく抗議してみても、楽斗の方は響かない。
そればかりか、
「愛咲ちゃんが可愛いから仕方ないよ」
とか、爆弾を投下してくる。
こいつ、天然小悪魔さんでしたっけ?
いやいや、なんでも慎重派な楽斗のことだから、何かを考えてのことだとは思うけど………。
それに振り回されていつものように、アグレッシブにいけない私は相当のヘタレだ………。