海の景色が変わる頃には…
気が付くと私はその場で凌に電話をかけていた。

プルルルル…プルルルル…
プルルルル…プルルルル…

プル…「もしもし?」

いつも通りの凌の声だった。
この時の感情は一体何て言えばいいのか分からない。

「もしもし?凛!?」

もう一度電話越しに凌の声がしてハッとした。

「凌…?」

泣きたいのを我慢して出た一言だった。

「どうしたの?」

「凌…今どこ…?」

お願いだから…
お願いだからせめて
家だって言って欲しい…



「どこって…生徒会室だよ?」


次の日私は学校を休んだ。HRが終わるくらいの時間に2件LIMEが届いた。


『【一ノ瀬由香】
おはよう!
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