極上パイロットが愛妻にご所望です
もちろん温泉まんじゅうの包装紙は、とくに取っておきたいものでもない。
「コーヒー、美味しいよ」
「えっ!? あ、う、うん。よかったです」
肩をビクリと跳ねさせてしまう私に、桜宮さんはフッと笑みを漏らす。
「砂羽、緊張してる?」
「……それはもちろんです。男の人を部屋に上げるのは初めてで」
戸惑いの瞳を向ける私に彼は手招きする。
「こっちに来て。ベッドに寄りかかったほうが楽だろ。って、近くに来てほしいのが正直なところだけどな」
一瞬、桜宮さんの隣に行ってもいいのだろうかと躊躇したけれど、私はすっくと立ち上がり、少しずれた彼の隣に腰を下ろした。
桜宮さんは私のカップを移動して、目の前に置いてくれる。彼の手は節がしっかりしているものの、長くてきれいだ。男の人の手って、こんなに美しいのだろうか。
手を見ているだけで、ドキドキする私って……。
「おまんじゅう、食べますか?」
発した声が震えているような気がして、急いで薄いセロハンに包まれた茶色いおまんじゅうをひとつ取って彼に差し出す。
「コーヒー、美味しいよ」
「えっ!? あ、う、うん。よかったです」
肩をビクリと跳ねさせてしまう私に、桜宮さんはフッと笑みを漏らす。
「砂羽、緊張してる?」
「……それはもちろんです。男の人を部屋に上げるのは初めてで」
戸惑いの瞳を向ける私に彼は手招きする。
「こっちに来て。ベッドに寄りかかったほうが楽だろ。って、近くに来てほしいのが正直なところだけどな」
一瞬、桜宮さんの隣に行ってもいいのだろうかと躊躇したけれど、私はすっくと立ち上がり、少しずれた彼の隣に腰を下ろした。
桜宮さんは私のカップを移動して、目の前に置いてくれる。彼の手は節がしっかりしているものの、長くてきれいだ。男の人の手って、こんなに美しいのだろうか。
手を見ているだけで、ドキドキする私って……。
「おまんじゅう、食べますか?」
発した声が震えているような気がして、急いで薄いセロハンに包まれた茶色いおまんじゅうをひとつ取って彼に差し出す。