極上パイロットが愛妻にご所望です
 いろいろな店を歩き回り、私たちの両手には洋服が入ったペーパーバッグがあった。

「喉が渇いたね。カフェに入ろうか」

 私は久美に提案して、目に入ったおしゃれなカフェを指で示す。

「賛成。小腹も空いてきたし、パンケーキでも食べたいわ」

 久美は甘いものに目がなく、食事もかなり食べるけれど太らずスタイルは抜群にいい。今日も七分袖のシャツワンピースをサラッと着こなしており、身長もあるからカッコいい。通り過ぎる人がときどき振り返ってまで見ていた。

 私たちは目当てのカフェに向かった。

 暦では秋だが、まだ暑くて歩いていると汗ばんでくる。カフェの中へ入ると涼しさにホッとした。

 店内はほどほどに混んでおり、ふたりがけのテーブルもあったが、私たちの荷物を見かねた店員は四人がけのテーブルに案内してくれた。

 私たちは椅子にショッパーバッグをドサッと置いた。

 写真付きのメニューを見ながら、二種類のパンケーキをそれぞれオーダーした。半分ずつシェアしてふたつの味を楽しむ作戦だ。

 先にアイスティーが運ばれてきて、ひと口飲むと、「はあ~」と至福のため息が漏れる。

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