極上パイロットが愛妻にご所望です
朝陽に『ハンナさんと結婚するの?』と尋ねることもしたくない。
バッグからスマホを取り出して、ロックを解除するとメッセージアプリをタップする。そして朝陽へメッセージを打ち始める。
ロンドンは早朝七時過ぎだ。まだ起きていなければいい。
なんて書けばいいのか迷った挙句、端的に【別れましょう】と打って送った。
衝動的だったけれど、朝陽が私にハンナさんとのことを言えないのなら、これくらい簡単な文であれば、彼の良心が痛まないと思ったのだ。
私たちが恋人同士だった時間を、恨みつらみで書きなぐって汚したくない。
送って数秒後、手に持ったままだったスマホが振動してビクッと肩が跳ねる。こわごわとスマホを見ると、朝陽からの着信。
彼の名前を目にした瞬間、心臓が痛いくらいドクンと打った。スマホを握る手が汗ばんでくる。出られずにいた着信はふいに切れた。話せば、ひどい言葉を投げかけてしまいそうだったから、切れて安堵した。
でも、それはつかの間のことで、再びスマホが振動した。何度も何度も切れてはかかってくる。
私は決心をして、ゴクッと生唾を飲み込んでから通話をタップした。その瞬間、朝陽の声が聞こえてくる。
『砂羽! なぜあんなメッセージを送った!?』
「ごめん。もう無理」
これが震えていることが朝陽にわかりませんように。きっぱり言わなければ。
バッグからスマホを取り出して、ロックを解除するとメッセージアプリをタップする。そして朝陽へメッセージを打ち始める。
ロンドンは早朝七時過ぎだ。まだ起きていなければいい。
なんて書けばいいのか迷った挙句、端的に【別れましょう】と打って送った。
衝動的だったけれど、朝陽が私にハンナさんとのことを言えないのなら、これくらい簡単な文であれば、彼の良心が痛まないと思ったのだ。
私たちが恋人同士だった時間を、恨みつらみで書きなぐって汚したくない。
送って数秒後、手に持ったままだったスマホが振動してビクッと肩が跳ねる。こわごわとスマホを見ると、朝陽からの着信。
彼の名前を目にした瞬間、心臓が痛いくらいドクンと打った。スマホを握る手が汗ばんでくる。出られずにいた着信はふいに切れた。話せば、ひどい言葉を投げかけてしまいそうだったから、切れて安堵した。
でも、それはつかの間のことで、再びスマホが振動した。何度も何度も切れてはかかってくる。
私は決心をして、ゴクッと生唾を飲み込んでから通話をタップした。その瞬間、朝陽の声が聞こえてくる。
『砂羽! なぜあんなメッセージを送った!?』
「ごめん。もう無理」
これが震えていることが朝陽にわかりませんように。きっぱり言わなければ。