極上パイロットが愛妻にご所望です
乾杯の後、フランス料理のコースの前菜が置かれていく。
男性の目もあることだし、フォークとナイフを持って上品に口に運びたかったが、ナイフを持って動かすと右手首がひどく痛む。
仕方なく、慣れない左手でフォークを持って食べ始めた。
「痛むんだろう? なんでテーピングをしていないの?」
「えっ!?」
突如として聞こえてきた桜宮さんの声に、身体がビクッと揺れて、彼のほうへ顔を向ける。その途端、彼の整った顔が近くにあって、先ほど収まった鼓動が再びドクンと跳ねた。
「昨晩、医務室を出たときはテーピングをしていただろ?」
「覚えていたんですか」
一瞬の出来事だったのに、彼の記憶に残っているなんて……。
眉を寄せ、戸惑いの表情を見せると、桜宮さんはフッと口元を緩ませる。落ち着いた大人の微笑みのはずなのに、私にはいたずらっ子のように感じられた。
「もちろん。さっきも言っただろ? 君のことをよく知りたいと思っているとね。それから敬語は使わないで。俺も使わないから」
「は、はあ……」
桜宮さんのような、黙っていても容姿端麗の女性が近づいてくる人にそんなことを言われると、からかわれているようにしか思えない。
男性の目もあることだし、フォークとナイフを持って上品に口に運びたかったが、ナイフを持って動かすと右手首がひどく痛む。
仕方なく、慣れない左手でフォークを持って食べ始めた。
「痛むんだろう? なんでテーピングをしていないの?」
「えっ!?」
突如として聞こえてきた桜宮さんの声に、身体がビクッと揺れて、彼のほうへ顔を向ける。その途端、彼の整った顔が近くにあって、先ほど収まった鼓動が再びドクンと跳ねた。
「昨晩、医務室を出たときはテーピングをしていただろ?」
「覚えていたんですか」
一瞬の出来事だったのに、彼の記憶に残っているなんて……。
眉を寄せ、戸惑いの表情を見せると、桜宮さんはフッと口元を緩ませる。落ち着いた大人の微笑みのはずなのに、私にはいたずらっ子のように感じられた。
「もちろん。さっきも言っただろ? 君のことをよく知りたいと思っているとね。それから敬語は使わないで。俺も使わないから」
「は、はあ……」
桜宮さんのような、黙っていても容姿端麗の女性が近づいてくる人にそんなことを言われると、からかわれているようにしか思えない。