極上パイロットが愛妻にご所望です
私と目が合った、ひと際目立つ美しい女性が口元を引きしめ、カツカツとヒールの音をさせて近づいてくる。
「あなた、今日、桜宮さんの隣の席にいた人よね? 確かカウンターで見かけたことがあるわ」
「そうですが……」
「ずいぶん馴れ馴れしい態度だったんじゃない? 勘違いしないでね。桜宮さんには素敵な恋人がいるんだから」
恋人が……。もちろん、ハイスペックであんなに魅力的な人なのだから、恋人がいないわけがない。
「勘違いなんてしていません。ご心配なく」
私は高飛車に忠告してくる彼女に会釈して個室に入ると、鍵をかけて、小さくため息を漏らす。
なんなのよ。そんなこと、わかっているわ。
嫉妬心を向けられて、さっきまでの久美の結婚式で幸せのお裾分けをもらい、浮き立っていた気持ちがしぼんでしまった。
暗い気分で個室から出て、レストルームにもう誰もいないのがわかってホッと脱力する。
思いのほか時間を使ってしまい、ロビーで待っている友莉子の元へ急ぐ。友莉子はスマホを弄りながらひとりで柱の横に立っていた。
「お待たせ」
スマホに視線を落とし、笑みがこぼれていた友莉子は顔を上げた。
「あなた、今日、桜宮さんの隣の席にいた人よね? 確かカウンターで見かけたことがあるわ」
「そうですが……」
「ずいぶん馴れ馴れしい態度だったんじゃない? 勘違いしないでね。桜宮さんには素敵な恋人がいるんだから」
恋人が……。もちろん、ハイスペックであんなに魅力的な人なのだから、恋人がいないわけがない。
「勘違いなんてしていません。ご心配なく」
私は高飛車に忠告してくる彼女に会釈して個室に入ると、鍵をかけて、小さくため息を漏らす。
なんなのよ。そんなこと、わかっているわ。
嫉妬心を向けられて、さっきまでの久美の結婚式で幸せのお裾分けをもらい、浮き立っていた気持ちがしぼんでしまった。
暗い気分で個室から出て、レストルームにもう誰もいないのがわかってホッと脱力する。
思いのほか時間を使ってしまい、ロビーで待っている友莉子の元へ急ぐ。友莉子はスマホを弄りながらひとりで柱の横に立っていた。
「お待たせ」
スマホに視線を落とし、笑みがこぼれていた友莉子は顔を上げた。