極上パイロットが愛妻にご所望です
「あの、どこへ……?」
チャペルの門を出たところで、思いきって口を開いた。
「どこへって、病院だよ。車をこの近くに停めてある」
車で来ていたのだと言われ、桜宮さんが乾杯のシャンパンも掲げただけで、食事中の飲み物はノンアルコールビールにしていたことを思い出す。
掴まれた左腕にある、桜宮さんの手に意識がいく。
「手を……」
「手? ああ」
一瞬、わけがわからないというように片方の眉を上げた彼は、小さく頷く。だけど手は離されない。
「手を離してください」
「嫌だね」
そう告げる口調はそっけない。
「そんなっ」
路地をどんどん歩いていく長身の桜宮さんの歩幅に、小走りについていくのがやっとの私だ。
「離したら逃げそうだから」
「に、逃げませんっ」
どうして桜宮さんが病院へ連れていこうとするのか困惑しているが、彼は憧れの人。一緒にいられる嬉しさは否めないし、こうして腕を掴まれて歩いていることが信じられない。夢みたいで、ふわふわ浮いている感じだ。
五分ほどで、商業施設の地下駐車場に停められた高級外車の前に着いた。
チャペルの門を出たところで、思いきって口を開いた。
「どこへって、病院だよ。車をこの近くに停めてある」
車で来ていたのだと言われ、桜宮さんが乾杯のシャンパンも掲げただけで、食事中の飲み物はノンアルコールビールにしていたことを思い出す。
掴まれた左腕にある、桜宮さんの手に意識がいく。
「手を……」
「手? ああ」
一瞬、わけがわからないというように片方の眉を上げた彼は、小さく頷く。だけど手は離されない。
「手を離してください」
「嫌だね」
そう告げる口調はそっけない。
「そんなっ」
路地をどんどん歩いていく長身の桜宮さんの歩幅に、小走りについていくのがやっとの私だ。
「離したら逃げそうだから」
「に、逃げませんっ」
どうして桜宮さんが病院へ連れていこうとするのか困惑しているが、彼は憧れの人。一緒にいられる嬉しさは否めないし、こうして腕を掴まれて歩いていることが信じられない。夢みたいで、ふわふわ浮いている感じだ。
五分ほどで、商業施設の地下駐車場に停められた高級外車の前に着いた。