雨のリフレイン
肩を抱く翔太の腕をそっと外し、元気よく笑顔で言った柊子。翔太にはいつもの彼女に戻ったように見えた。


「さぁ、お母さん、そろそろ帰ろ?
多分、気づいていないだけで相当疲れてるはずだよ?」
「そうね。
翔太先生も洸平くんも、明日仕事でしょ?
今日はありがとう。私、今、最高の気分よ」


「それは、良かった。
どうせなら、このまま泊まって行けばいい。
洸平もそのつもりだろ?
スイートルーム、押さえてあるから。洸平を説得してくれた、俺からのお礼」


翔太が部屋のキーカードをスッと差し出した。

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