雨のリフレイン

優しくない優しさ

「おーい、洸平」


水上は、机でパソコンを見つめていた。
翔太は柊子の手を引いたまま、水上に歩み寄る。


「まだ、その症例みてたのか?少し、休憩しないか?
柊子ちゃん、聞いてくれよ。
こいつ、昼メシも食わずに仕事してるんだぜ?
腹、減らないのか?」
「あぁ」


水上は、翔太を見もせず、机上の分厚い本を広げる。


「水上先生、食事は大事だって、患者さんに言ってるのに。
あ、そうだ、さっき、看護師の木村さんからどら焼きもらったの。先生、どうぞ」


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