雨のリフレイン
「あ、洸平、いたいた」

そこへ、水上を探していたらしい翔太が現れた。

「全く、お前は心配症だなぁ。オヤジなら大丈夫って言ったろ?」

翔太の言葉にハッとなり柊子は水上を見上げた。

「…てことは。
もしかして、心配してくれたんですか、水上先生?」
「そうそう。
オヤジに、柊子ちゃんと二人きりにしてほしいって言われたって教えたら、何も言わずに出て行ったからさぁ」
「少しは、私のこと、気にしてくれるんですねー」

意外な展開が嬉しくて、柊子はにやけてしまう。だが、水上はいつもと変わらず淡々としていた。

「今日は、もういいだろ、翔太。俺も上がる」
「おー。いいぞ。柊子ちゃん送ってやれ。
あと、信子さん調子悪いから頼むな」
「わかってる。…ちょっと待ってろ。支度してくる」


柊子の顔も見ないで水上は一人立ち去った。


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