恋叶うオフィス
「藤田から聞いたんだけどさ、武藤と渡瀬の様子がおかしいって」

「えー、藤田くん、そんなこと言ってたの?」


宇野くんと藤田くんは同じ開発部だけど、わざわざ私たちのことを話題にしなくてもいいと思う。

だけど、宇野くんは藤田くんから聞いて、心配してくれたようだ。藤田くんは一昨日の打ち合わせでの私たちがおかしいと、宇野くんに話していた。


「ふたりの態度が淡々としていたっていうけど、武藤となにかあった?」

「淡々と? えー、別になにもないよ。普通だったはずだけどね」

「普通過ぎて、違和感があったってさ」

「普通だったら、なにもおかしくないでしょ?」


武藤と私は今まで普通ではなかったのかと、疑問になってしまう。


「ふたりは仲良過ぎるから、それが普通になると周りはおかしく見えるんだよ。俺としては、普通にしてくれたら安心するけどね」

「はい?」

「前からふたりは付き合っていないと言ってたけど、特別な想いがあるように見えていたからね。でも、今なら入り込めそう」

「ん? どういうこと?」


宇野くんの言っていることが理解できない。
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