恋叶うオフィス
宇野くんは長い足を組んで、テーブルから離れていたが、その足を閉じて椅子を体ごと前に動かした。縮められた距離に思わず怯む。


「渡瀬、俺と付き合わない?」

「えっ?」

「前にも一度言って、振られたけど……俺、やっぱり渡瀬と付き合いたい。結婚前提に付き合わないか?」

「結婚前提に?」


まさかの結婚前提とした交際申し込みに、私はただただ驚いた。驚く私に宇野くんは大きく首を縦に降る。

宇野くんには五年前くらいに一度告白されたけど、断った。宇野くんとは友達でいたかったからだ。

あれから五年も経過しているのに、また言われるとは……まさか五年も想っていてくれた?

あ、でも、二年前に彼女ができたと聞いたことがあった。あの彼女とはどうしたのだろう?


「宇野くん、彼女いたよね?」

「ん? ああ……去年別れた」

「どうして?」

「あっちから結婚を迫られて、こいつと結婚したくないと思ったからさ。ハハハッ」


笑いながら言っているけど、とんでもない理由だ。結婚したくないから別れるって、彼女がかわいそう……。

唖然とする私に宇野くんは言葉を続ける。
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