彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
「ほら、飲み物できたぞオメーら!しっかり水分とれよ?」
「わーい、ありがとうございます~」
「ごちになりまーす。ほら、大河。」
「くっ・・・・覚えてろ馬鹿野郎秀この野郎・・・!瑞希先輩、あざーっす!!」
瑞希お兄ちゃんからドリンクをお礼を渡され、受け取っている間もずっと頭を撫でてもらえた。
そんな僕らを見ながらグラス2つを受け取った秀君は、苦笑いしながら円城寺君に視線を向ける。
秀君に見られていることに気付いた円城寺君は、自分を見ている人の悪口を瑞希お兄ちゃんに聞こえないように小声でつぶやいてから、ドリンクを作ってくださったお方へのお感謝を述べる。
ブオー、ブオー!
「あ、時間ですね。」
そのタイミングで、僕の携帯のアラームが鳴る。
「え?もう時間か、凛?」
「はい、残念ですが・・・・」
「え?なに、凛君?今の音?」
「つーか、時間ってなんのことすか、瑞希先輩?」
「ああ、凛が帰る時間をお知らせするメロディーだ。」
「「何でほら貝!?」」
「イメージでこうなりました。」
2人の質問に答えてから、メロディーを消す。
「あ!?なんだよ、凛!もう帰っちまうのか?」
「すみません、カンナさん。帰ります。」
「えー!?リンリン、もうちょっといてよ~!二の国のゲームしようよー!」
「ごめんね、ちーちゃん。今度誘って下さい。」
「アラームをセットしてたと言うことは・・・なにか大事な用事があるんですか、凛さん。」
「大事な用事もなにも・・・僕に限らないことですよ?」
「といいますと?」
「みんなにも関係あるじゃないですか?」
「はあ!?俺らにだぁ~!?知ってるか、大河!?」
「知らねぇよ!どうなんだよ、秀?」
「わからねぇな・・・」
「え!?今日が何の日か、みなさん忘れたんですか!?」
「えっ!?忘れたって我が君・・・・・・失礼ですが、なにかありましたか・・・??」
「そうだぜ、凛?あたしら聞いてないけど・・・なんだよ?」
「え~!?なんだよって・・・しっかりして下さいっ!」
不思議そうにする友達一同に僕は伝えた。