彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
後は相手の出方次第だけど―――――
「マジか、凛?」
思いのほか、瑞希お兄ちゃんはいつも通りの様子。
「は、はい!偏見はよくないので、お願いします!」
「いや、別に偏見はねぇーよ。凛が興味あるなら付き合うぜ?」
「付き合う!?」
(だ、男女交際のOKですか!?)
「おう。凛と一緒なら、ラブストーリー見てみるのもいいし。」
あせった!
早とちり!
そうだよね!
意味が違ったね!?
だけど、許可は出たー!!
「い、いいんですか!?恋愛映画っ!?」
「ああ、凛もお年頃だもんなぁ~けど、参ったなぁー」
ウハウハ気分で聞けば、苦笑いしながら瑞希お兄ちゃんは言った。
「見たくても、肝心の恋愛映画、売り切れちまってるからなぁ~」
「えっ!?」
その言葉で、映画情報のパネルを見る。
彼の言う通り、購入可能の点滅が消え、真っ黒なバツ印の表示となっていた。
「いつの間に――――!?」
「あ?売り切れのタイミングか?凛が『恋愛映画を』って言ったあたりで、ばってん表示になったな~つーか、恋愛に興味出てきてんなら、俺と見るより、モニカとの方が断然参考になるぜ?あいつ恋愛系は詳しいから、連れてきてもらえよ。なんなら、俺からも頼んどいてやろうか?」
「いいです!!お気遣いなく!!」
てか、それじゃ意味がない!!
(そうじゃないから!私は瑞希お兄ちゃんと見たいから!!瑞希お兄ちゃん以外だと意味ないから!!)
「遠慮すんなって!烈司達には黙っててやるからさ~凛の照れくさい気持ち、わかってるからよ?」
「わかってなーい!!」
〔★凛の気持ち、瑞希に伝わっていなかった★〕
なにそれ!?
(これだけ勇気を出して頼んだのに、チケット売り切れ!?)
ちょっとーそれはないでしょ、恋の女神様!?
ちゃんと縁結びの仕事してよ!瑞希お兄ちゃんと恋愛映画見せてよ!!
〔★瑞希がOKを出したので、鯉の女神は願いを叶えてはいる★〕