彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
「では、瑠華さん相手に黒子ファイブで対抗しないでほしいという僕のお願い、かなえて下さいますね?」
「あーん♪そういう変化球で来る感じがイイ~♪あざといところも、ちょード級好き♪」
キャー!!と、はしゃぎながら、返事にならない言葉を発するオネェさん。
(これはいける!?)
自分の駆け引きの成功を確信するため、念押しでモニカちゃんに聞いた。
「瑠華さん相手に、黒子ファイブに変身しないでくれますね?」
「や・だ♪」
「え!?」
私のお願いを、満面の笑みで拒否するモニカちゃん。
「凛ちゃんは可愛いけど~それとは話が別なの~!」
「叶えてくれないのですか!?」
「ごめんね♪」
(えー!!?そんなのアリ!?)
〔★モニカはそんなに、甘くなかった★〕
(くそ!今の流れなら絶対、叶えてくれると思ったのに!)
当ては外れてしまったが、簡単にあきらめるのも嫌なので粘った。
「お願いしますよ、モニカちゃん!」
「やだやだやだー!!絶対、変身する!絶対、3号になるんだから!!」
しかし、相手はそれ以上にねだる。
完全に駄々っ子状態で拒否留守年上の綺麗なオネェさん。
「なぜですか!?僕を高評価して下さってるなら、多少の手心(てごころ)をくわえて下さっても良くないですか!?」
「だから、イ・ヤ!なのよ!!あたしの大好きな凛ちゃんが、他の女のためにお願いとかぁ~!!あの3人だけでも妬けちゃうのにぃー!!」
「はあ!?3人??」
「知らなーいだぁ!ふーんだっ!」
「すねないで下さい、モニカちゃーん!」
「それぐらいにしろ、モニカ!凛を困らせるな!」
「瑞希お兄ちゃん!」
「みーちゃん!」
「黒子ファイブになるかどうかは、相手次第だ。今はまだ仮決定のことだろう!?」
見かねた(?)瑞希お兄ちゃんが助け舟を出してくれた。