彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)


「お?もう飲んだのか、関山?じゃあ、用意してやるよ。」


瑞希お兄ちゃんの視線が私から離れる。

彼が見ているのは、きれいな顔の子。


「同じのでいいか?別のを飲むか?」

「う~ん、そう言われちゃいますと、困るんですよねぇ~コーヒーとアイスクリームとシナモン粉とジンジャー・シロップのコラボの『コーヒー・ジンジャー』も美味しかったですが~他も気になっちゃいますね♪まぁ、『コーヒー・ジンジャー』が美味しかったのですから、他も美味しいとわかってので、迷っちゃいますが~わが君である凜道蓮様が飲んでる『カッフェ・ドルゾ』をお願いします。」

「ハハハ!上手いこと言いやがる。待ってろ!美味い『カッフェ・ドルゾ』を入れてやるからなぁ~?」

「はーい、お待ちしてます~」

「じゃあな、凛。」

「え!?ちょ、お兄ちゃん!」


僕の頭を撫でると、キッチンへと移動してしまう。


「あ~瑞希お兄ちゃぁーん!?」

「ふふふ~さすが、ぼっしーのお兄様ですよねぇ~カフェインのお点前が結構で?」

「・・・つなぐ・・・君は・・・」

「可児殿、長政殿、カンナちゃん、そして円城寺殿・・・くっついてる者同士を引き離す『離間の計』とは、このようにして使うのですよ・・・?」

「「「「なるほどな!?」」」」

「って、やっぱりわざとでしたか、つなぐー!?」


悪そうな笑みを浮かべ、僕と瑞希お兄ちゃんを引き離す作戦を遂行したのは関山つなぐ。

元・賞金稼ぎにして、戦国武将・上杉謙信は以下の忍者隊『軒猿』の子孫でもある現代の忍者。

それだけでもすごいのに、半陰陽という症状を持っているため、性別が中間で未定というデリケートな子。

龍星軍では遊撃隊長補佐を任せている。

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