彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
「「見てたぞ~~~~!?」」
「わああああああああああ!?」
背後から、両耳から、2種類の声が響く。
とりあえず、好きな声がした右側へと振り返りながら、その方達を呼んだ。
「瑞希お兄ちゃん!?烈司さん!?」
私を見る二人の表情は違った。
烈司さんはニヤニヤ顔、瑞希お兄ちゃんはイライラ顔・・・嫌な予感がした。
「あ、あの、瑞希お兄・・・」
「いつの間に、手を繋ぐほど仲良くなったんだ凛?」
先に口を開いたのは、怒り顔の瑞希お兄ちゃん
「ダッシュで出かけたと思えば、鳴海瑠華とソッコーで仲良しか?」
「待ってください!そこまで、な、仲良しとは言いきれないですよ!?」
「高千穂がいるのに、他の女と仲良しか!?」
「なんでカンナさんの話になるのですか!?」
「まあまあ、いいじゃねぇか瑞希。」
怒る瑞希お兄ちゃんをなだめながら、烈司さんは言った。
「鳴海瑠華の好感度が上がった方が、グレートステージつぶしに便利だろう?」
「はあ?女利用しようってか烈司!?」
「女一人利用しただけで、たくさんの女が助かるなら良くねぇか?」
「それは!!」
「被害が少ないうちにつぶそうぜ?な、凛たん?」
瑞希お兄ちゃんの肩を叩きながら、私を見る烈司さん。
「凛たんも元気そうだから、高千穂達、龍星軍のみんな呼んで、対・『GREAT STAGE』の作戦会議しちゃいなよ?早い方がいいからさ~なぁ瑞希?」
「・・・凛、いけるか?」
「は、はい!集合かけます! 」
「「よし!!」」
敬礼しながら、答えれば、二人そろって親指を立てる瑞希お兄ちゃんと烈司さん。
私はすぐにスマホを出して、龍星軍のグループラインにアクセスした。
~ヤンキーになぐさめられる~完~