彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)





「何でも話してくれとは言ったが、必ず話せなんて言ってねぇ。ただ、吐き出したくなったらいつでも言えってだけだ。」

「吐き出したくなる・・・・・」

「凛は、我慢強すぎるから心配なんだ。我慢することは美徳だって言うけど、俺はそうは思わねぇ。我慢して良くなるんだったら、我慢すればいい。良くならないなら、無駄な我慢はしなくていい。」



(無駄な我慢・・・・・。)



無駄なのだろうか?

私が、いじめられてることを我慢するのは?

誰かに、両親に、助けを求めていいのだろうか?

学校をやめて、人生設計を変えていいのだろうか?

ここまで我慢してきたのに、逃げてもいいのだろうか?





(逃げることを、許してもらえるのだろうか・・・・・?)





「みけんに、しわよってるぞ。」

「あ・・・。」





そう言うと、私の眉間を人差し指でつつく瑞希お兄ちゃん。





「いつでも俺を頼れよ。血のつながりはなくても、俺と凛は『きょうだい』だ。凛は俺を兄貴と思って、頼ればいい。俺は俺を頼る弟を、凛を絶対に助ける。」

「瑞希お兄ちゃん・・・!」





弱音を吐きたくなる。

そんな優しいことを言われたら、泣きつきたくなる。

だけど――――――――――――







(カッコ悪い自分を見せたくない・・・・・・!!)







いじめられて、負けっぱなしで、1人ボッチの情けない自分を知られたくない。







(―――――――――――――――いじめられっ子だと知られたくない!!!)







だから――――――――――――







「ありがとう、瑞希お兄ちゃん・・・!」







愛しい人の肩に、額を押し付けながら伝える。









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