彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
「・・・?」
あれ?
目に映る好きな人の姿に固まる。
(・・・・・怒ってる・・・・?)
そうとしか思えない表情。
笑顔が消えて無表情になっていた。
(なに・・・?悪い知らせだったのかな・・・・?)
そうとしか思えない顔。
「・・・・・大丈夫ですか?」
「あん?」
恐る恐る聞けば、意外と素早く返事が返ってくる。
私と目があった時、ハッとしたような顔になる好きな人。
「なにが?」
ニコッと笑いかけてくる。
「いえ、あの・・・・」
有無を言わせない圧力を感じる。
それで口ごもれば、瑞希お兄ちゃんの視線が液晶画面へとうつった。
「どれにするか決まったか?」
「あ・・・ごめんなさい、まだです。」
「ハハハ!そうか、そうか!まぁ、急に聞いたのも悪かったからなぁ~」
私の頭を撫でながら、彼はとびきりの笑顔で言った。
「とりあえず凛、お前はほしいものはあるか?」
「ほしいもの?」
(瑞希お兄ちゃんの愛がほしい・・・)
と言いかけたけど、それを言ったらアウトになる気がする。
「ありませんね。」
〔★凛は空気を読んだ★〕
「ないか?」
「ないですね。」
「マジか?」
「マジですね。」
「遠慮するなよ。買ってやるから。」
「いえ、いいです。」
私が本当にほしい『もの』は、お金で買える『もの』じゃない。
お店で売ってる『物』でもない。
『物』ではなくて、『者』なのだ。
(人間の気持ちはお金じゃ買えない。恋心は、お金で買うことなんてできないものだもん・・・!)
〔★世間に出れば、そうでもない★〕