コーヒーのお味はいかが?
それから少し歩くと、受付が見えてくる。

その隣にある、救急外来も。


「あそこだよ」

「ありがとう。助かったよ、文哉くん」


お礼を口にしていると、バタバタと騒がしい足跡がこちらに近づいてくる。


「文哉くん!」


ついさっきも聞いたような声が、あたしの耳に届く。


「また抜け出して!みんな心配するでしょ!」

「うっせー、理緒」

「呼び捨て禁止だって!・・・で、なんで文哉くんと結可がいるのよ!」


理緒は一緒にいるあたしたちを見て、不思議そうに尋ねる。


「お姉ちゃんがお医者さんに用事あるから、案内してたんだよ!」

「お医者さん?」

「実は・・・」


あたしは理緒に、成り行きを説明した。

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