独占本能が目覚めた外科医はウブな彼女を新妻にする
三人兄弟の末っ子として育った自分にとって、妹を溺愛する心情はイマイチ理解できない。
「へえ……」
適当に相づちを打つと、誠が両手でテーブルを勢いよく叩いた。
「信じてないだろ?」
「……」
誠が赤らんだ顔で俺をジロリと睨む。
信じるもなにも同期の妹である、ひと回り年下の青臭い中学生に興味はない。
面倒くさいな。こんなことになるなら、一軒目で帰ればよかった……。
誘いにのってしまったことを後悔した。
「そんなに疑うなら、自分の目で確認してみろよ」
「は?」
「天使かって思うくらいかわいい妹に特別に会わせてやる。感謝しろよ」
「……」
この世に天使など存在するわけないのに……。
誠に冷ややかな視線を向けた。
それにしても『特別に会わせてやる』って、いったいどういう意味だ?
ジャケットの内ポケットからスマホを取り出し、タップする様子を黙って見つめた。
「あ、華か。今から同期を連れていくから、起きて待ってろよ」
スマホを耳にあてて話す誠の言葉を、信じられない思いで聞いた。