独占本能が目覚めた外科医はウブな彼女を新妻にする

約束の日曜日。八人がけのダイニングのテーブルの上にズラリと並んだ料理を囲み、食事会が始まった。

向かいの席にはサイドの髪をリボンモチーフのピンで留め、花柄のブラウスを着ている誠の妹が座っている。

この前のパジャマ姿よりも大人びて見えても、ノーメイクのその姿はあどけなさが残っていて、ほのぼのとした気分になった。

「ひとり暮らしだと、野菜不足になりがちでしょ。遠慮しないで食べてね」

「ありがとうございます」

料理を取り分けてくれる誠の母親に頭を下げた。

朝から張り切って作ったという、野菜を中心としたメニューは色どりも鮮やかで、どれもおいしい。けれど、食事会の席に院長の姿が見えないのが気になった。

「院長はお出かけですか?」

「接待ゴルフなのよ。朝早く出かけたわ」

「そうですか」

この場に院長がいたら、さすがに緊張する。ホッと息をつき、料理を味わった。

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