正しい恋を教えてください。
自宅に帰った古海は、自分の目を疑いかけた。




「おかえり。古海。」




「...お父さん...?」




「あ!帰ってきたのね古海ちゃん!おかえり!さぁ!いつもみたいに一緒に晩御飯の準備しましょー!」




いつものおばさんは、なにも言わない、見ない。




古海が空気かのような扱いだったのが、180度関わり方が違った。




いいように見られて、養育した分の金が欲しいだけだろう。




「いやー3年ぶりか?あんときは、中1かー。大きくなったな。」




「...お父さん...!おかえり!」




「ただいま。今はどこの高校に行ってるんだ?」




「私、王蘭行ってるんだ!すごいよ!行ってよかったって思ってるんだ!それでね...」




王蘭と言った時、父親の顔色がみるみるうちに変わっていった。




怒りという感情なのか、憎しみという感情なのかという顔をしていた。




複雑な顔だった。
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