となりに座らないで!~優しいバレンタイン~
 「何だよお前ら!」

 俺は、二人を睨み、残りのビールを飲み干した。


 「その女子社員は、どういう子だ?」
 真治の目は、笑いを堪えているものの、余裕をかましているようでイラっとする。


「どうって…… 目が印象的だったかな……」


「それだけか? 可愛かっただろ?」


 俺は、女子社員の顔を思い出した。
 確かに可愛いかった……

「なあ、一也……」

 真治が、ニヤニヤしながら、言葉を探っている。


「なんだよ、はっきり言えよ!」

「多分…… それは、恋の始まりだ」


 
「……!!!!! な、何を! んなわけ無いだろう!」

 タイミング良く、真治が差し出した生ビールを流し込んだ。


「だってお前、今まで恋なんかした事ないから、わかんねんだよ。女に困る事もなかったからな」

 恋ってなんだよ? 
 あの女子社員は確かに可愛いかもれないが、今まで美人はいくらでも見てきた。一晩限りなんてこともある。それでも、すぐ忘れてしまえた。気にするほどの女じゃないはずだ。
 

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