世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ









部屋の前では詩優が待っていて。
私を見るとすごく驚いた表情をした。




それもそうだろう。
こんなにびしょ濡れで、しかも転んだせいで汚れているんだから。




「転んじゃって…」




えへへ、と笑うと詩優は私の腕をぐいっと引っ張って。




「花莉はすぐ風邪ひくから風呂はいってこい」




背中を押されて先に部屋の中へと押し込まれた私。
詩優と冬樹くんは玄関の外。





なにか嫌な予感しかしない。
まさか、ここまで来て冬樹くんに『帰れ』なんて言うんじゃ…!?





私は心配でドアに耳をくっつけて聞き耳を立てた。
だけど……よく聞こえない。





ドアを少し開けようとしたら、外側から押さえつけられているのか全然ビクともしなかった。





自分からぽたぽたと滴り落ちる雨水。
セーター越しに水が浸透して、ブラウスが肌にくっつくからなんだか気持ち悪い。





濡れたスカートもできるだけ絞ったはずなのに雨水が滴り落ちている。


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