世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
「こっちがいい!」
私が指をさしたのは左側。
なんとなくだけど、私は詩優の左側にいることが多い気がするから。
「りょーかい」
詩優はそう返事をして、持ってくれていたキャラメルポップコーンと飲み物をペアシートの真ん中にあった小さなテーブルの上に置いて。
私の手を引いて、ぽすんと席に座らせた。
思った以上に席がふかふかでびっくり。
本当に、ソファみたい。
詩優も隣の席に座ると、2人の真ん中にあった肘置きを上に持ち上げて片付ける。
…この肘置き、動くんだ。
なんて思ったら詩優の肩が私の肩と密着。
一気に詩優とゼロ距離になる。
まるで、マンションの部屋にいるかのような感じ。
部屋のソファに座る時はよくくっついているから…。
まさか、外でもこんなにくっついて座る時がくるとは…予想もしていなかった。
部屋にいる時とはまた違うドキドキ。
映画館の薄暗い雰囲気もあり、いつも以上にドキドキしてる。