世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ









先に化粧直しを終えた私は「また学校でね」と関根さんに手を振って化粧室をあとにする。




結構な時間関根さんと話しちゃったから詩優を待たせ過ぎてしまった…。
女の人に話しかけられているかもしれないし、待ちくたびれているかもしれない。




…お詫びにあとで何か奢ろう。




なんて思いながら小走りで詩優が待っていると言った場所へと向かうと……




見えた人物に、思わず足を止める。







…なんで。
なんで、あの人がここにいるの……。




体が震え出すのがわかった。




その人物は詩優に話しかけていて、彼は不機嫌そうな顔でただスマホを操作している。














詩優に話しかけている人物は────…妃芽乃俊。




その人のことを私は忘れるわけがない。
私の義兄だった人で、暴力を振るって来た人だから。




…見間違いだと思いたかった。
思いたかったけど、見間違えるはずがない。




私を殴っていた時のあの不気味な笑い方、それが全く一緒なんだから。




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