懐妊秘書はエリート社長の最愛妻になりました
「どうかした? あまり好きじゃない?」
「いえっ、大好きです」
体重増加も糖分も気にならないといったら嘘にはなるが、たまのご褒美くらいはいいだろう。里帆はニコニコ顔で包みを開いた。
今まさに食べようかというそのとき、部屋のインターフォンが鳴る。
修太朗が訪ねたのすら珍しいのに、立て続けに来客なんて何事だろう。
そんなことを思いながら応答ボタンを押した里帆は、聞こえてきた声に耳を疑った。
『里帆、俺』
亮介だったのだ。
彼がどうしてここへ来るのか。昨日はっきりと終わったはず。
……もしかしてお金を届けに?
誰かに依頼するような口調だったけれど、気が変わったのか。
修太朗が「誰?」と背後から問いかける。
「昨日の……」
「えっ? その子の父親?」
里帆のお腹に目を向ける修太朗に、里帆は首を縦に振って答えた。