懐妊秘書はエリート社長の最愛妻になりました
いきなりふたりきりになり、どうしたらいいのかわからない。彼がなにをしにここへ来たのか見当がつかず、言葉が見つからない。
「里帆、ごめん」
「え……?」
突然の謝罪が里帆をさらに困惑させる。
亮介は玄関に足を踏み入れ、その場で立ち尽くしていた里帆を抱きすくめた。
「あの……亮介さん?」
どうしてこんな事態になっているのか。里帆は体を強張らせた。
「里帆にあんなことを言わせてごめん」
苦しそうな亮介の声が耳をつく。
「……あんなこと?」
なにに対して言っているのだろうか。
「昨日、『お金で終わらせてください』って。あれを言わせたのは俺だ」