懐妊秘書はエリート社長の最愛妻になりました
「すぐにでも連れて帰りたいところだけど、里帆にも準備があるよな」
亮介の言う通り。今すぐついていきたい気持ちでいっぱいだが、南夫妻や修太朗にきちんと話をすべきだろう。この半年間、里帆がなんとかやってこられたのは彼らのおかげだから。
「パン屋が……」
妊娠がわかってからというもの、一人分の働き手には程遠いかもしれないが、一応たったひとりの従業員。せめて次の人が見つかるまでは勤めたい。
「南さんっていったよね? これから挨拶に行こう」
「これから!?」
あまりの唐突さに驚かされる。
「まずはそれからだ」
亮介はそう言って、里帆を連れだした。