上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
「羽場ちゃんがさあ、もっと信頼してくれる人間にならないとな」

「ちょっ、ちょっと。私が信頼するかどうかを基準にしないでください!!そんなの、価値ないですって。それより、誰からも信頼される上司を目指してください。って、別に信頼がないわけじゃないですけど……三上さん、不真面目だったけど、何気に部下への指示やアドバイスは的確だから」

焦りから、ついつい喋りすぎてしまう。
そんな私の様子に、三上さんがクスリと笑った。

「ありがとう。俺は……羽場ちゃん基準でいいわ。周りのみんなに信頼されるのは……いや、いいや。羽場ちゃん基準だな」

三上さん……今言いかけたのって……

裏切られた時が怖い

そんな内容のような気がしてしまう。
それは、私がそうだから。深く付き合って、気心知れた仲になった学生時代の彼氏や友人達に、地元の友達を見ただけでそっぽを向かれた。あの時のショックは、それまでに感じたことのない大きなもので、今でも私の心に居座り続けている。


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