上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
「私基準というのは同意しかねますが……全員じゃなくて、ほんの一握りの特別な人が信頼してくれればいいっていうのは、私も同じです」

「俺は、その羽場ちゃんの〝特別〟の中に入れてもらえるようにするからな」

再びニヤリとする三上さん。

「なっ……は、入って来なくて大丈夫ですから!!」

「連れないなあ。まあ、当面の俺のライバルは、山崎さんってとこかな」

「な、なんで明日香なんですか?」

「ん?だって、会社の中だったら、羽場ちゃんの特別に入れてもらえてるのって、山崎さんだけでしょ?」

「それはそうですけど……」

「親友って言っても過言ではなさそうな感じだし。俺もそこに入れてもらえるよう、頑張るとするか。目標がないと、生活に張り合いがないからな」

ああ、そうか。三上さんは、私の親友という枠を目指しているのか。
それを目指してどうする!?という気はするけれど、目的がわかってきて、浮ついた心がすうっと落ち着いた。それと同時に、なんだか少し寂しく思ってしまった。


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