上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
「おめぇが明日香のことを慕って、大事にしてることはよく伝わってくる。それはいいが、俺たちに対してはどうだ?俺と恵や、おばあ達が、おめぇのことをどれほど大切に思ってるか、おめぇはわかってるのか?
なかなか帰って来ねぇどころか、連絡一つよこさねぇ。じゃあ、こっちから会いに行くっていやあ、慌てて取り繕って拒否しやがる。
俺らは、おめぇにどうやって愛情を伝えりゃいいんだ?」

何一つ反論できなかった。
どこかでこんな両親のことを恥ずかしく思っていた。
連絡も、余計なお小言を聞くのが面倒で、なかなかしてなかった。

でも、2人はいつも私のことを気にかけてくれていた。
私は……それに何一つ返せていない。

「ごめんなさい。私、勝手すぎた」

「そうだな。その通りだ。俺らは、しおりに何か見返りを求めているわけじゃねぇ。でもなあ、愛情ぐらい示させろよ。何もしないで遠くから見守るなんて、そんな洒落せぇこと、俺らには似合わねぇ。こうやって顔を突き合わせて、一緒にメシを食う。それが俺達の愛情の示し方だ」

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