上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
「私が思っている以上に、偏見ってあるんですね。そういうお知り合いがいるなんて……と思われたようで、完全に離れていく人、一線を引いた付き合いになってしまった人が、複数いました。
喧嘩もほとんどしたことがなかった彼氏も……フェイドアウトしていきました。
両親をはじめ、地元の方の知り合い達がそういう目で見られるんだと、身をもって知りました。それ以来、せっかく知り合えた人達も、地元の人達を知れば離れていってしまうんじゃないかって、怖くて……
いつも、仕事とプライベートをきっちりわけているのは、そのせいもあるんです。私の背景を知られたくなくて。まあ、それを打ち破って私の実家にまで来るようになったのが、明日香なんですが」

意を決して、三上さんを見つめた。

「以前から、三上さんは私を優しいって言ってくれますね?でも、本当の私はそうじゃないんです。
大切だと思っているし、思ってくれている両親や地元の友人達のことを、こっちでは恥ずかしいなんて思うこともある、嫌な人間なんです。地元の人達のことを知って、距離をおかれてしまうのが怖いんです」


< 199 / 286 >

この作品をシェア

pagetop