上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
「俺もいつかさあ、山崎さんみたいに哲平さん達に会わせてよ」

「…………」

「だめか?」

私の無言を拒否だと捉えたのか、涼介さんは体を離すと、私の目を見つめながら少し寂しそうな声で聞いた。その声音に、胸がキュンと締め付けられる。

「い、いえ。ダメとかじゃないんです。先日帰省した時に、そういう人がいたら連れてこいって……なんなら、会いに行くって……しまいには、いい人がいるなら、押して押して押しまくれとか言うし……」

一瞬、キョトンとした亮介さん。イケメンのキョトン顔も、やっぱりイケメンだなあ……なんて思ってしまった。

「ぶはっ」

堪えられないっていう感じで吹き出すと、涼介さんはしばらくの間、肩を揺らして笑い続けていた。


ひとしきり笑って、ようやく落ち着いてきた頃、もう一度私に向き直った。

「なんか……いいご両親じゃない。娘の恋愛って、父親なら嫌がりそうなものなのに。押して押してって……」

再び肩を揺らす涼介さん。
ああ……やっぱりうちの両親は規格外なんだ……


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