上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
目が覚めた時、私は涼介さんに抱きしめられていた。涼介さんは私の髪を弄びながら、ずっとこちらを見ていたようで恥ずかしくなる。

私が目を覚ましたことに気が付いた涼介さんが、少しだけバツの悪そうな顔をした。

「ごめん、しおり。しおりが可愛すぎて……おまけに久しぶりすぎて……体、大丈夫か?」

「だ、大丈夫……久しぶりって……?」

「ああ。くだらない噂があるだろ?しおりは違うってわかってくれてるけど、俺が遊んでるってやつ。本当は真逆。婚約破棄して一人になって以来、誰ともそんなことしてない」

「えっ?」

流石に遊んではいないと思っていたけど、それにしても誰ともって……涼介さん、めちゃくちゃモテるのに。

「何か疑ってる?俺さあ、体だけとか無理なんだよ。あれ以来、付き合ったやつなんていない。不謹慎かもしれないけど、さっきも言った通り、すっごい久しぶりだった」

その誠実さが嬉しくて思わず抱きつくと、涼介さんも抱きしめ返してくれた。

「私の思った通り、涼介さんは人の気持ちのわかる、誠実な人なんだね」

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