上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
「涼介さん。社長は、私の両親を見ても反対しないかなあ?」

「それはない。話してあるっていうのもあるけど……」

なせが言い澱むと、「待ってて」と寝室に入っていってしまった。


しばらくすると、手に何かを持ってもどってきた。

「本当は……絶対に見せたくないものなんだけど……」

渋々と言う感じで、それを手渡してくる。

えっ……何これ?

手渡されたのは、一枚の写真だった。数人の男子高校生が写っている。
意味がわからずじっと見ていると、涼介さんがボソリと呟いた。

「その真ん中、俺ね」

「は?」

写真に写っている子は、みんな同じような雰囲気なんだけど。金色にちかい髪がツンツンに立てられていて、耳にはピアスが複数つけられている。眉は線のように細くて、いい具合にだらしなく着こなされた制服。

って、えぇぇぇー

「こ、これ?」

「……そう」

心なしか、涼介さんの耳が赤くなっている。

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