上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
「哲平さん、そろそろ時間だよ」

「早ぇなあ。仕方ねぇ。お開きにするか」

5人ともベロベロに酔っていたものの、元々お酒に強い人達ばかりだ。とりあえず歩けるようでホッとした。
涼介さんも、軽く支えてあげれば歩ける程度だった。ただ、彼がここまで酔った姿は見たことがないんだけど。

「涼介さん。ベッドはすぐそこだから、もうちょっとだけ頑張って」

部屋に入って気が抜けたのか、涼介さんが私に抱きつくようにして体重をかけてきた。

「んーしおりちゃん、手伝ってー」

「はいはい。連れていくからね」

「んー大好き」

なんだか、すごくあまえてくるんだけど……
涼介さんは私に抱きつきながら、額をすりつけてくる。くすぐったい。ていうか、ここまであまえたな人だっけ?普段は〝しおり〟って呼ぶのに。

「涼介さん。ベッドに着いたよ」

声をかけながら、そっとべっどに座らせた。だめだ。フラフラしていて、座っているのもままならない。
肩をそっと押して寝かせて、靴を脱がせた。ラフな服装だから、このままでもいいかな。


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