上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
「どうもこうもないです。完全なプライベートなので」

この話はこれでおしまいと言わんがばかりに切って捨てたところで、休憩時間が終わった。一安心して、自分の仕事に取りかかる。

気にしないようにしてるけど、2組の視線が痛い。そんなに知りたいことなの……?
でも、これは言うわけにはいかない。いつどこから、はちゃめちゃな両親のことが漏れるかわからない。万が一知られたら……きっとまた、一線引かれてしまう。
多少の不満はあるけれど、せっかく手に入れた、地元から離れたこの職場。ここに居辛くなったり、手放したりなんてことにはなりたくない。

頑なに無視を通す私に、川北さんはとりあえず諦めたのか、自分の仕事に集中し出したようだ。
三上さんは……仕事を適当にしつつ、合間にこちらを見てくるようで、視線を感じる。絶対に反応するもんか!

なんとも居心地の悪い時間をすごしているせいで、すごく疲れる。精神的に……
くそ、明日香のせいだ。今度会ったら、一言言わないと気が済まない。



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