上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
三上さんの言葉を合図に、帰り支度を始めた。あれほど拒否して、渋々受け入れた食事なのに、どうしてだろう……思うところはあるけれど、ものすごく嫌だという気はしない。

「羽場ちゃん、横を歩いてくれるんだ。後ろからついてくると思ってた」

「……まあ、そうですね。なんとなくです。それに、金曜日なので、万が一妙な捉え方をする人がいても、週末を挟めば忘れてくれると思うので」

「ふうん。まあいいか。行こう」

確かに二人で歩いていると、不思議そうに目を向けられることが気になった。中には、睨むようにして見てくる女子社員もいた。たった数日とはいえ、真面目な三上さんのことは、噂になりつつあったと思う。たぶん、ますます株を上げているはずだからなあ……







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