上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
「コースもあるけど……気軽に好きなものを頼もう。俺は……カニクリームコロッケのセットにするよ。羽場ちゃんはどうする?」

「えっと……ビーフシチューにします」

注文をすませて、ウーロン茶が届くと、とりあえず乾杯をした。
そういえば……三上さんとは仕事上の付き合いしかなかったんだけど、なにを話せばいいのだろう……
若干狼狽えていると、三上さんから話し出してくれた。


「会社を出てくる時、けっこう見られてたな」

「そうですね。三上さんが誰かと一緒に連れ立って出るのなんて、レアなんじゃないですか?まあ、私はだいたい定時上がりなので、よくわかりませんが」

「当たってる。社内の誰かと一緒に出ることは、ほぼないわ」

「いつも何時に上がってるんですか?」

「ん?……19時ぐらいかな」

なにをすっとぼけてるんだ?先日は、21時すぎに働いていたじゃない。
いや、あれはあの日限りのことなのか?

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