上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
「なんか、俺じゃましちゃった?」

「いいえ、大丈夫です。おはようございます」

おっと。三上さんの顔を見て、金曜日の夜のことを思い出した。週末から、どんな顔をして出社すればいいのかと悩んでいたのに、さっきまでの明日香とのやりとりで、すっかり忘れていた。ていうか、三上さんもいつも通りな感じだし、このまま私もいつも通りでいさせてもらおう。

「三上さん、金曜日はありがとうございました」

「ん?俺も楽しかったし、また誘わせてよ。あっ、その前に、川北さんも入れた飲み会か」

「あっ、そうでしたね」

明るい話題に、少しだけホッとする。根本的な悩みが消えたわけじゃないけど……


とりあえず、今日は定時でまっすぐ帰って、実家に電話をしてみよう。



< 82 / 286 >

この作品をシェア

pagetop